今回は道具「筬」についてのお話を少し。
教室で習っている時、筬は一つの隙間に1本、または2本入れることで、密度を調整。例えば、1センチにつき4本と8本の隙間で入れていくものは、1つの隙間に1本か、2本入れることで共用します。
しかしながら、何度も織っているうちにささやかな疑問が生まれました。ひょっとして、特に糸がヨレやすい糸などの時には、ヨコの糸にくっついてしまうのではないか?そして、密度どおりの細かい筬に通した方が、織り目が綺麗なのではないか?という疑問です。
早速、筬を作っている職人さんにその疑問を問い合わせてみることにしたのです。
職人さんからは、「むしろなぜ共用するの?」なぜその手間を惜しむのか、ということを逆に質問されました。答えは、「少ない道具で、なるべく清貧に作っているからだと思います」と。
そう、織物の教室は、いろいろな道具をなるたけ自分で考えてる作るのが基本なのです。
職人さん曰く、仕上がりの風合いは「明らかに違う」のだそう。
清貧の思想は素晴らしいけど、風合いが違うのは気になります。
早速作ろう!と思いました。
というわけで、今回使ってみた筬。風合い、違います。
気持ちも違います。よかった作って、よかった質問して。
でもって、このカシミヤのストール、友達のお母さんもよく気に入ってくれて、
お母さん手作りのパンを送っていただきました。お礼のお電話をしたら、お母さん酵母を天然で作っているそう。また色々な面白いお話が聞けそうです。
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